石鹸作りへの期待と不安

ここ数日、産休に入ったら絶対石鹸を作る!と希望に燃えて本を図書館で借りたりネットで調べたりして熱い日々を送っている。

その内に色々と疑問が湧いてきた。

まず、オイルについて。アメリカのihearbって所が色々と安いのでオイルや精油はここで買おうと思い見ていたところ、アボカドオイルについて良いと言ってる人もいたが、これは精製だからアボカドオイルの良いところは期待できないというコメントもあった。ここでふと未精製と精製オイルの違いに気が付いて調べてみた。

すると確かに未精製だと絞っただけなのでいろんなビタミンやら良い事が残ってる反面、肌にとっては刺激となるかもしれない不純物も残ってるので敏感肌の人は精製を選んだ方が良いとのこと。

うむ…。しかしそうなると精製した油に残っている良い成分は未精製と比べて激減でほぼないに等しいらしい。したらわざわざ高いオイルを買う必要があるのだろうか?しかもそのまま肌に塗るならまだしも、石鹸なんて要は汚れを落とすものであって、良いオイルで作ったからと言ってどれ程の効果が肌にあるのか?と疑問がふつふつ。気分の問題なんじゃない?と思えてきた。高級オイル使ってる石鹸を使う優雅な私~って言う満足感みたいな。

なんでそもそも石鹸作ろうと思ったかというと、経済的な理由。ここ8年位ずっとマリウス・ファーブル社のマルセイユ石鹸を使い続けてきた。それは釜炊き方法と言って火を入れて作る方法なので、家で作るコールドプロセスとは違うものの、オリーブオイル100%でまったく文句がない位気に入ってる石鹸なのだが高い。200gで1260円(精油入りの)だったような。しかしこれで頭の先からつま先まで洗っている私は別に良いかと思っていたのだけど、今回の産休は短縮で働いていた過去2年のサラリーをベースに30%が毎月ハローワークから支払われるので、前回よりも貧乏なのだ。よって、余りお金を掛けないで暮らすにはどうしたらよいか?と言う事で削れるものは削ろうと思ったわけで。

思えば私がお金を使う場所は交際費(食費)、デアゴスティーニのバレエ全集、コンタクトレンズそして石鹸。後はほとんど使わない。服飾費はほぼないし、化粧品も年に2回位生活の木のファンデーションを買う位で下地はパックスナチュロンの700円位のベビー日焼け止めを年に2回位。化粧水は使わないで娘に使ってるヴェレダのカレンデュラローションを塗るだけ。この中で交際費は自然に削られるから良しとして、バレエ全集は揃えたいから削れない。コンタクトも削れないとなると石鹸か。

しかし、マリウスの石鹸の良い所を読むにつけ、やっぱり高いけど買う方が良いかなという気にもなってきた。(どっちやねん!)いつも買っているアラッシオさんという会社で、コールドプロセスのアボカド石鹸を買ったことが何回かある。その説明にCP石鹸は「熱を加えず低温で作る為、それぞれの植物油が持つ ビタミン・ミネラル・天然グリセリン等が、自然のまま全て損なわれず内部に凝縮されています。 」とあり、赤ちゃんなどはアボカドオイルのが良いと言うので買ったのだけど、正直言って別に劇的な違いは感じられず。しかも120gで945円。1gあたり6.3円のマリウスの石鹸に比べてCPのは7.87円と高い。うむ…。

しかもこういう意見もある。

「石鹸に含まれるグリセリンが肌の潤いを助けることはありません。湿布のように常につけ続けるなら別ですが、洗い流してしまうのなら全くといっていいほど効果はありません。グリセリンは石鹸の洗浄力を阻害しますので、グリセリンを含む石鹸は汚れの落ちが悪くなります。またコールドでは反応が進みにくいため余計に苛性ソーダを必要とするうえに、塩析をしないのでそのまま残りますから、アルカリ度が高く肌によくありません。釜炊き法ならば反応が進みやすく、最低限の量の苛性ソーダで石鹸を作ることが出来ます。また塩折をすればさらにアルカリが取り除かれるので、肌によりやさしくなります。これらを考えれば、コールドで作った石鹸に長所なんてないですよね。」知恵袋より抜粋。

確かに…。劇薬である苛性ソーダを使って肌に良いってのもなんだよね。確かに成分は飛んで安全になるとはいえ、マリウスの苛性ソーダは天然の「バリラ海草の灰」を使ってるそうで、化学合成したソーダではないらしい。

しかしこういう意見も。

手作り石けんは、けん化率を85~95%におさえて作るのが普通ですから、原料油脂の5~15%がそのまま石けんのなかに残っています。つまり、この油脂が洗浄後、皮膚に残るので、手作り石けんを使うとあたかもスキンケア用オイルを塗ったような洗い上がりになり、わざわざ高級な油を添加しなくとも、市販の過脂肪石けんと同じような効果をあげることができるわけです。過脂肪石けんや手作り石けんの洗浄力は純石けんに比べてやや劣りますが、その分皮脂を取りすぎないので、肌にはマイルドな石けんといえます。

となると皮脂を取り過ぎなくて良いので乾燥がひどい娘には良いのかしら。

えーん、どうしたらよいのやら…。

そう思っていたらペットボトルをふりふりして作る石鹸のサイトを発見した。材料は前田さんや小幡さんのと同じなのだが、鍋であっためたり泡だて器で泡立てたりという面倒がない。これなら簡単にできる上、後片付けもペットボトルを放置して一週間位したら中に湯を注いで液体せっけんとして使い、捨てるとの事。今使ってる食器洗いも液体せっけんだし良いかも。そしてこのサイトを作ってる人の意見が私の疑問をすっと解いてくれた。(以下抜粋)

石けんを作るとき、化粧品やオイルマッサージに使う高価なオイルを使うと、いい石けんができると考えられる方も多いと思います。しかし、実はそういうものではないのです。例えば食用のスイートアーモンドオイルは石けん作りに人気のある高級オイルですが、その脂肪酸組成をみると、オレイン酸が66.3%、リノール酸が22.3%となっています。ところが、オリーブオイルを80%、グレープシード油を20%の割合で混ぜると、スイートアーモンドオイルとほぼ同じ脂肪酸組成になり、できる石けんの性質、使用感は、まず見分けることができないくらい似たものになります。高価な油は、生産量が少ない、精製に手間がかかるなどの理由で高価なのです。つまり、高価な油を使わなくても、いい石けんはできる。逆に、高価な油を使っても、油の組み合わせによっては、無駄になるということです。どういう脂肪酸組成が自分にとって理想的かを考えましょう。
(以上)

なるー。という事で、ihearbでの買い物はいったんストップ、何とか安い油でより良い結果を出す組み合わせを考える事にしようと思った。なんせ元々のスタートは経済問題なわけで、血迷って高い油を買うところだったよ。で、とりあえず少量作ってみて使用感を確かめて、気に入ったら大量買いすれば良いわけでまずはお試しだね、と当たり前の事に気が付いた。

しかし、本とか読んでると素敵そうな雰囲気にうっとりしてあたかも手作り石鹸が一番良い!見たく思ってしまったけどやはり職人が作る多少高くても確かな品質の石鹸も捨てがたいと今回勉強になった。またCPソープが最高なわけでもなく、長所と短所があるわけでそれが自分の肌に合うか合わないかもあるから一概にどっちが良いとも決められないって事が分かった。唯一決心した事は、石鹸作りに高級オイルは使わないという事だけ。取りあえず安価な油で配合を考えて作る事に徹しようと思う。

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