古来の知恵を大事にしようと決意

昨日は天気が良いのでどこかに出かけたい!と朝からうるさい夫。どこか行く所ないかなーと検索していたら、東大和駅近くにある、東京都薬用植物園と言う場所がヒットした。

なんか面白そうなので早速行ってみた。

天気は良いものの風が冷たい上に、まだハーブ等は繁っていなかったものの。温室にはたくさん植物があるし、杏やアーモンドの木には花が咲いていてきれいだった。


桜みたいだけど、これはアーモンドの花。


園内には沢山有毒植物があって、今でも毎年間違えて食べてしまう事故が沢山起きている様。水仙とニラが似ていて食べちゃうと。水仙はあんなに素敵でいい匂いの花なのに有毒らしい。そして八角と似ているなんとかと言うものを食べると痙攣して死に至るとか、結構痙攣して死に至る系の植物が沢山あった。ケシの花とかも厳重に鍵がしてある中で栽培されていた。しかしモルヒネには必要なものだし、他の植物も猛毒なものですら少量使う事で有効な薬の効果があるものもあるらしく、本当に植物って人間にとってなくてはならない大事なものなのだなという事がよく分かった。

コリアンドラマ見ていて面白い!と私が感心するポイントが、チャングムとか最近ハマった以心伝心ていうやつも、古来からの薬の事や鍼の事を知る事ができるからなんだなーとなぜかこの植物園に来て分かった。

現代の日本に住んでいると、薬といえばあの精製された粉や錠剤を連想するけど、それですら元々は植物から抽出したエキスを使っている物もあるわけで、もっと植物に詳しくなって日々活用すれば病気にならないのになと思った。例えばよもぎ餅だって美味しいってだけじゃなくて薬の効用を期待して練り込んで食べたんだろうし。昔は。(私も妊娠中に痒みが酷くてよもぎ茶を飲んだら治ったし)もっと薬用植物について知りたいなと本当に思った。昔の人はそういう知識がたくさんあったんだろうし、なんでそういった大事な知識を伝承しないで、新しい物、便利な物ばかりを良しとするんだろうか。

なんて思いつつ家に帰ってきて、司馬遼太郎とドナルドキーンの対談を読んでいたら、日本と外国の関わりについての話なのだが、日本人の性質がなんとなく書いてあって面白かった。

日本人は昔から海外のものを素直に吸収する素地があったが、(中国という大国が昔から近くにあり、なんでも輸入していたから)、時代が硬直というか、ある程度安定してくると新しいものを入れる状態じゃなくなってくる。ちょうどポルトガル船がついた時代は、いろいろな価値観が壊れ、新しい時代の幕開けと言った戦国時代だったので、新しいものを否定せず、良いものは良いものとして採用する様な雰囲気があり、ラッキーな巡り合わせだった。これが徳川の時代にポルトガル船が来ちゃったら、多分受け入れなかっただろう云々。そして明治の時にも新しい時代が来るけれど、今日本人が思っている様な太平洋戦争時代の捕虜になるのは恥だから自決する、見たいのが侍文化から来ていると思ったらそうじゃなく、明治くらいでは捕虜になっても別に恥ずかしくもないし、寝返っても別にありの雰囲気が前からあった(関ヶ原でも大阪の陣でも寝返りがあって勝った事に恥なんて感じていない)けれど、そうなると日本は負けちゃうので、一生懸命昭和位から逃げるは恥みたいな意識を刷り込んで、自分の国の為に命をかけるのが良し!みたいな思想を作り出したんだ、戦争で負けない為に。とか何とか。そして明治時代に雇った外国人から沢山知識や技術を学び、すぐに自分達だけでできる様になると外国人は用無しにする・・・とか。

話の方向が迷走しているけど、何が言いたいかというと、日本人は新しいものを受け入れる事に積極的で、すぐに自分のものにしてしまうのが上手。新しい事を否定するよりは受け入れる事の方が良いとは思うけれど、でも昔からの良い物や、考えを大事にしなくなるのかな。ブームが去るのもすぐだし。だから昔からの知恵とかをきちんと下の世代にも伝承しなくちゃいけないな、と昨日強く思ったのだった。

昔よくおばあちゃんがよもぎ餅やおはぎ、糠漬け、鰹節をちゃんと削っていたり、お腹が痛いというと塩を炒って封筒に入れてくれたりした事を思い出し、私もやろうと思った。




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