11/28 奈良1日目

 今日の予定は奈良に移動,そして明日香村サイクリング。

大学時代,歴史好きの高校の友達と明日香村サイクリングをした時の,あの穏やかな村の印象が深く心に残っていて,ぜひとも子供達に日本の黎明期を味わって欲しいと思い組み込んだ。プラス,ブロンプトンと言う折り畳み自転車を手に入れてほぼ毎日その自転車で通勤している夫が,是非サイクリングをしたいと言うのもあった。

昼前に明日香村到着!生憎の空模様で今にも雨が…と思っていたら,自転車を借りて走り出したらザーッと降ってきた…涙

セブンイレブンでランチを仕入れて雨の中出発。さっきまで京都にいたのが信じられない位田舎の風景。




まずは亀石。何ちゅーことないタダの岩じゃん!とかうるさい。亀の形じゃん!と反論するも,だから~?と言われると返答に詰まる。

で,次は聖徳太子が生まれたと言われる橘寺へ。





あ~ここ来たな~25年位前にと懐かしい。ほぼ変わってないんじゃないだろうか?あの聖徳太子が(いない説もあるけど,まぁいたとして)ここで生まれたんだってよ!と私はお寺の佇まいに涙する位感動してるんだけど,へぇーで終わり。なかなか同じ気持ちを共有するのは難しいものだ。この後飛鳥川原の宮跡を見て,ここに皇極天皇とか入鹿とか居たんだろうか~。天智天皇とかも~と一人瞑想。その後石舞台へ。


雨は止んでくれたが寒い寒い。ここ数日京都はあったかくて歩くのも楽しかったけど,よりによって自転車の日に雨とは。とほほ。

石舞台の記憶,曖昧だけど25年位前に来たときは普通にふらっと入れた気がするんだけど。気のせい?入場料払ったっけか?夫と息子は行かないと言うので,また娘と入場。

すごいね~とは言っていたけどどれだけ印象深いのかは謎。これは本当に馬子の墓なんだろうか?


その後石舞台を眺めながら,セブンイレブンのランチを食べる。晴れてたら気持ちよかっただろうな!でも十分気持ちが落ち着く景色。やっぱり明日香村好きだわ。心がほどける感じのなんか空気が流れている。




ちょっと休憩をしたら,自転車をこぐ足も軽くなった。子供達も自転車は楽しい!と歩きより楽しそう。次は飛鳥板葺の宮跡。


まぁなんもないっちゃないよね。でもここで入鹿が刺されたんだよ!と言うけど聞いていない。

その後飛鳥寺へ行くと,その入鹿の首塚が。といっても後世の人が建てたものらしい。(鎌倉?室町?位。その時代だって十分古いのに,明日香にいると最近だなと感じてしまう)


このサイクリングで一番楽しかった飛鳥寺。


大学受験でアルカイックスマイル北魏様式とか覚えたけど,あの時はただの呪文の様にしか聞こえなかった。しかしあれから色々な本を読んだり,ドラマを見たりして得た知識を持ってこの仏像を見ると,百済からやって来た僧が指導して作った寺,鞍作止利(渡来人系)が作った仏像と聞くだけで,あぁあの時代だからね。と,感慨深い思いで眺めることが出来るからだろうか,今回のこの仏様を見た時の印象は,25年前よりも深い。

韓国の歴史ドラマが好きなので色々見たが,百済の終焉を扱った階伯(ケベク)と言うドラマがこの飛鳥寺,推古天皇あたり(ケベクの方がちょっと後だけど)の話で,あぁあのあたりの文化をこの飛鳥寺は反映してるんだなと思った。

この飛鳥寺はちゃんと説明をしてくれるおじさんがいて,何人か集まると簡単な説明をしてくれるのだが,この日本で初めの頃の仏像(百済経由の北魏様式)はインドガンダーラの雰囲気で切れ長の目,面長の顔だが,だんだん日本人の好みに合わせて丸くなっていったと話していた。

お話が終わった後しげしげと仏像を眺めていると,話しかけて来てくれたので,この仏像からたった150年位下っただけで,東大寺の大仏とか顔が丸くなるんですねーと言ったら,やった,歴史好き居た!と思ってくれたらしく暫く話し込んだ。文化が浸透して,自分たちの好きな様に変化させるのには何百年も要らないんだな,すぐだな,と思ったのだった。

しかし日本でも韓国でも,さらに言えばローマ帝国でも,結局宗教とは権力者が自分たちの権力を固めるために利用するツールなんだなと思うと,信心深い事は良い事なのか,何なのかよくわからなくなる。韓国は(日本も江戸時代)その後儒教が政権にマッチするから仏教より儒教になったんだろうけど,このころはまだ仏教全盛期だったから日本に仏教を入れて,中央集権国家を盤石にしようとした蘇我氏と,古来の神仏を大切にする物部氏の戦いだったとか,(他の本では蘇我氏は親百済政策を取っていたが,物部は親百済に反対であって,仏教反対ではないとか色々ある)高校時代の歴史の教科書では単に権力争いと思っていたのが,違うんだ!と知った。しかし百済はすぐに滅亡してしまうから,そう思うと物部の方が合ってた?とか。もし,は歴史にはないと言うけど,その時親新羅政策だったら色々変わったのかな?歴史は奥深いなぁ。

日本史しか選択しなかったから,白村江の戦いとかも呪文の様に唱えて覚えただけだが,こういう日本との交流の歴史があり,唐と新羅と高句麗と百済の関係があってそこに日本がいあって,と大きい所から眺めると,単に歴史の点を暗記する授業はほとんどの人にとってはつまらないし,意味がない事だなとしみじみ感じた。もっと楽しい歴史の授業をしてみたいと思ったけど,教師の資格取ってないしね。まぁ子供達に煙たがられても良いから,歴史の勉強始まったら語らせてもらう。

めちゃめちゃ時間を飛鳥寺で使ってしまい,最後の高松塚古墳行けるのか?!自転車返却時間を考えたら無謀?と思ったがでも絶対行きたいとシャカシャカ漕いで行った。

展示室は5分位で切り上げ,古墳本体を見に行く。


あぁ美しい!なんて神々しい。やっぱり来てよかった!と思ってるのは私だけ?と感動していたけど,色々呪い説とかあるらしい…。でもこの景色は素晴らしかった。

焦りまくって自転車を返し,日もとっぷり暮れた夕方,今日の宿泊地奈良の興福寺近くのホテルへ。


部屋からの眺め。

このホテルは新しい生活様式なのか?フロントがない。事前にメールでドアのロック解除ナンバーを教えてもらい,自分で入ると言う。ほんとに誰もいなかった。まぁ一泊だからね,なんでも良い。

お腹空いたし,歩き回って満席とかだと心が折れるので,ネットで検索してよさそうだったイタリアンの店へ。息子はピザさえ与えればハッピー。




このバーニャカウダが美味しかった。〆て1万越え。ちょっと食べ過ぎた。でも今日がこの旅の最終夜。この後またスタバで飲み物とケーキ買って無駄遣い。ま,今日が最後という事で。よく今日も運動した!

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