娘の中学受験を終えて②

 すべてが終わった。本当に長い長い何かが終わった…って感じの充実感を得た。私の事じゃないのに。

先日第一希望の結果が発表となった。殆ど無理ではないか?と言うか何をもって合格になるのかよく分からない,合格基準や最低点が分からない中で,本当に暗闇をひた走ってきたので,発表の日は朝から緊張して,何も手につかない状態だった。

運命の瞬間(おおげさ)を見に駅から学校へ向かうと,既に発表を見終えた沢山の家族が,ぞろぞろと駅へ戻っていく所だった。肩を落とすって表現って本当だな…って位みんな無言で下向きで歩いていて,後数分後に私もあの中にいるんだろうか…とかもう頭はグルグル。

そして見たくないと思っていたので夫に「先に見て教えて!」なんて朝は言っていたのに,もう目の前にボードが見えてきたら夢中で番号を探していた。ってめちゃめちゃ掲示されてる番号の数,少ないけど。

最初,娘の番号よりも上の番号が目に飛び込んできて,焦った。え,え?!ない?ともう一回よく見たらあった!あった!

その瞬間夫も私も無言でお互いを見て,もう一回ボードを見た。ある!もう私は体が震えてきて「Oh my god! Oh my god!」とずっと言っていた。

合格した人はそのまま校舎に入り,合格証や入学手続きの書類を貰い,保護者会に参加をするので,震えながら中に入ると,ちゃんとリストに名前が載っていて嘘じゃなかったとここでやっと信じる事が出来た。

1人しか参加できなかったので,夫はここで退散,娘を迎えに行ってくる!といなくなった。車を取りに帰り,学校に迎えに行くと,娘が「あれ?なんでいるの?見に行ったんじゃないの?」と言ってきたそうだ。すぐに言わずに「行ったよ。」と答えると「え?ママは?」「ママはstay behind」「え?どういう事?」「保護者会」「!!!!」「受かったって事?!」「Yes!」

号泣。車の中で号泣したそう。ずっと試験が始まる前から「行く学校が一番いい学校だよ。どこに行っても自分の学校が一番いいんだから」と言っていた娘。平静を装っていたけどやっぱり気にしていたみたいで,本当に良かった~とその日はずっと言っていた。号泣写真が弟から送られてきたので,ジジババに見せたら,二人とも泣いた。

夕方ピアノに行くと,ピアノの先生がドアを開けた瞬間「どうだった?!」と満面の笑みで聞いてきた。落ちてたらどうすんの?って思ったけど,笑顔で「受かりました!」と答えた。すると「絶対合格すると思っていたよ!」と言って,ピンクのチューリップの鉢植えをプレゼントとして買ってきてくれたらしく,お祝いをその場でしてくれた。本当に色々な人から支えられて人生は豊かになるのだなぁと思った一瞬だった。今のピアノの先生には小1の時からお世話になっているから,娘の成長を一緒に感じてくれている様だった。

保護者会で学校の雰囲気を少し感じ,本当に自由で娘には合ってるなぁとしみじみ思って,入れて良かったと心から思った。娘は最初はママとパパの第一希望でしょなんて言っていたけど,今じゃ自分の第一希望だった風の態度。そして成長を感じたのは,今小学校で仲良くしている子が,娘が最初行きたいと言っていた学校に進学する事になったらしく,その話をしてきたので「あら,じゃそっちに行きたいとか言わないんだ?」と聞いた所,「中学に入ったら新しい人と新しい関係を築きたいから,寧ろ知らない人ばかりの環境が良い。そして今までやらなかった事に挑戦したいから,部活は運動系にする」と言い出した。どうした,娘。変わった。

もうすぐ卒業式。思い入れたっぷりの小学校生活もあと少し。合格の喜びと,巣立つ寂しさの両方の気持が今ある。こうやってどんどん大きくなってしまうんだなぁ。しんみり。



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