この頃の私

 最後の投稿から結構経った。

母が少し良くなったので，8/18に成田からシンガポールに出発し，19日早朝ロンドンから来る家族と待ち合わせして，7泊シンガポールを楽しんできた。

しかしあと少しで搭乗と言う時に兄から電話が掛かってきて，2回目の脳梗塞が起きたらしく話せない，動かないって状態になった，心臓に水がたまったから云々。え！じゃ行けないのか？とバクバクしたが，今は一応落ち着いたらしいから分からないけど…。みたいな微妙な返事。でももう搭乗するし，今更キャンセルも出来ないし，私だって自分の家族と夏休みを過ごしたいからもうこれで行ってる間になんかあっても運命だと思って行くから。後は宜しくと言って飛び立った。

帰国後担当医と話す機会があって，その事について聞いたら，え，もう連絡した時点では良くなっていたので様子見ですって言ったんですけど，却って心配させてしまった様ですいませんって言われた。だったら私に言わなくても良かったじゃんとイラっとした。

7日間はあっという間に過ぎ，とっても楽しかったがシンガポールの物価の高さに驚いた。コーヒーとか一杯飲むと（スタバ的なちょっとおしゃれなコーヒー屋）1杯10ドルはした。（112円換算だった，カードのレート）だから家族でちょっと茶したら4000円。レストランでランチをしたらワンディッシュ，ワンドリンクで1万越え。大体どこでもそんなもん。ホーカーは安いとはいえ，麺一皿大体６～8ドル。観光客で有名なホーカー（Crazy Rich Asiansに出てきた）でエビの料理小頼んだら25ドル。サテ10本で9ドル位（確か）

まぁ日本が安いのかな。タクシーの運転手さん曰く，ガソリンは3ドルもするから高いのでマレーシアまで行って入れる時もあると言っていた。麺の半分の値段か。

シンガポールは素敵な場所ですね見たく言ったら，タクシードライバーはとんでもない！と全否定していた(笑)ここは共産圏ですからって。金持ちには天国だけど，自分達みたいなお金ない人にとっては規制，規制，規制。自由がない。値段は高い。本当に大変と空港までの道のりずっとぼやいていたのが印象的だった。

シンガポールから帰ってきたら元の日常に。今度は子供達も帰って来て学校もある，塾もあると言う中で，母が8/25～リハビリ病棟に移る事が出来たため，トレーニングウエアを洗って持っていく作業が出てきた。週2回は行かなくてはダメ。そして病院食がどうしても吐き気がして食べられないと言うので，病院に交渉して持ち込みを許して貰った。匂いを嗅ぐとオエっとなるらしい。

で，食べ物もあれこれ選んで持っていかないといけないので，結構大変。何が食べたい？と聞いてもあやふやで，これっと指定されて持っていくと，やっぱりあんまり食べたくないかもとか言われて持ち帰ったり（わがままって訳じゃない。多分脳の？せいなのかな），看護士さんがお湯はあるので声かけて下さいねと言ってくれているのに，頼みにくいから飲めないとあれだけ飲みたがっていた珈琲も飲まないらしい。（ノンカフェインの粉。お湯入れるだけだからと選んだけど）遠慮しすぎ。トイレに行く時には絶対に看護士を呼べと指示されているのに皆さん忙しそうなので，と勝手に行って怒られたり。

昭和マインドの刷り込みが激しくて，本当にそこは転んだらおしまいだよ，寝たきりだよ。骨折とかしたら血液サラサラの薬止めないとだめだから，また脳梗塞起きるよと脅し，お願いだからそういうどうでも良い遠慮は捨てて，必ず看護士さん呼んで。そもそもあちら側から呼べって指示が出てるんだから，なんで遠慮するのよ，だめだからね。絶対！と延々と話し，「分かった」とは言われたが，まぁまた変に遠慮するんだろうな。

父も自分の考えに凝り固まって結構頑固だから（まぁ人は皆そうだけど），一緒にいると疲れる。二人ともなんでそういう風に思うのか？って日々疑問が生まれる。やっぱ教育なのかなぁ。

人に迷惑を掛ける=悪，自分が我慢すれば，は本当に悪いと思う。勿論人に迷惑を意図的に掛けるのは良くないけれど，我慢しなくても良い所を勝手に我慢して人の為に不利益を被るって変すぎる。自分の子供達には人も慮る必要はあるけれど，自分が間違ってないと思ったらちゃんと主張するようにと教えてきたし，学校でも意見を言う事を認められているから良かったけど，これが全体主義の学校だったらダメだったろうなと思った。

友達の家の息子が学校でクラスメートに蹴られて骨にヒビが入った事件で，学校側，加害者側の態度の話を聞くにつけ，本当にダメだなぁと思う所があり，どうして学校は隠ぺいと言うか，とことん話をしないのだろう。ちょっと謝らせたら終わりで良いとなんで思えるのだろう，と考える事が多々あった。しかし結局は学校のせいだけじゃなくて，やっぱり日本中で「事を荒立てない，穏便に思想」が蔓延しているからだろうなと思った。親も先生も生徒もみんな。それが良い方面に作用する時は日本って素晴らしいって評価になるけれど，こういったケースでは全く反省を促さないでまた似たような事件が起きるし，結局は諸刃の剣なんだよね。なんでも。あまりにも個人を尊重しなさすぎの社会だなとつくづく思った。

シンガポールで新鮮だったのは，店の店員が大体rudeな事。そりゃ高級ホテルとかは違うけど，そこら辺のホーカーの店の人とか，コーヒー屋とか，フードコートとか大体ぶっきらぼう。客を客とも思わない態度。でもさ，別に社会はまわってるし，その人達が愛想よければ客は気分良いけれど，つけあがって偉そうにもなる。あんだけ愛想無かったら客はつけあがれないよな(笑)と思った。どっちがいいやら。